近年、データに対する価値が高くなってきて、データ分析する統計学は全てのビジネスマンに学んでほしい学問の1つとも言われています。
そして、その統計的知識を図る試験の1つとして統計検定があります。
今回の記事では、
統計検定って?何に使えるの?
統計検定の勉強法が知りたい
実際に受けた人の話が知りたい
と思っている方に向けてこの記事を作成してします。
私自身、約1ヶ月の勉強を行い統計検定2級に合格していて最後に実際の私の勉強方法や過去問の点数などを紹介しているので是非、参考にしてください!
統計検定とは??
一言で言うと、
「統計検定」は、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。
二級のレベル
統計検定二級のレベルは大学基礎統計学の知識と問題解決力という位置づけです。
三級までが身近な問題に対してそのデータからわかることを求めるだけなのに対して、二級ではより一般的な問題に対して統計的な有意性が問われるようになります。
つまり、このデータからはこれがわかります。ではなく、このデータは事象として妥当かどうか。まで判断できるようになるということです。
大学基礎統計学の知識ですが全て完璧に身に付けていれば応用の幅はかなり広がるはずです!
その他の級のレベルは以下の通りです。
統計検定の必要性とは??
近年、人気な職業になっているデータサイエンティスト。
一般的にデータサイエンティストになる最低条件として、統計検定2級程度の知識を持っていることが求められています。
理由は単純で、データサイエンティストはデータから物事の本質を見抜くことが求められます。そのため、データから求めた分析結果をどのように解釈して何が言えるのかを判断する能力が必要であり、統計的知識を持っていると数値やグラフから解釈がしやすくなるだけではなく、基準値の異変や、グラフの上がり下がりからヒントになるものに気づきやすくなります。
つまり、データから本質を見抜くために必要な統計的知識を有してるという証明の最低条件として統計検定2級があるということです。
統計検定の合格率
今回私が受験した二級の合格率は合格率は例年35%前後となっています。
そこまで難しい資格ではないため合格率は比較的高めとなっています。
全体の出題傾向として、「易問8割+難問2割」となっているため、8割の問題については基礎が理解できていれば解ける問題です。
参考書を一冊行った後に過去問を解きながら周辺知識を埋めて理解度を増していけば合格する実力は必ず身に付きます。
資格取得に必要な勉強時間とは??
一般的に必要とされる勉強時間はおおよそ50~80時間とされています。
大学の「統計学」など専門科目を履修している場合、40~60時間程度が目安です。
高校数学以降の知識はあまりないor初学者である場合、70~100時間必要となるでしょう。
私の場合は、大学一年の時に統計学の基礎を学んでいましたが、ほとんど覚えていなかったので勉強時間としては60時間ほどです。
統計学に触れているかはもちろん大切ですが、正直、数学の知識がどれだけあるかによって勉強時間が大きく変化してくると感じました。
高校数学の数学3までを網羅していれば統計学に触れていなくても40~60時間程度で対策できるはずです!
使用した参考書
使用した参考書は2冊のみです。参考書と同時並行でyoutubeの「とけたろう」というチェンネルを捕捉動画として見ながら勉強を進めていました。
ここでは簡単に使用した参考書の紹介をします。
今後受験をするという方はこちらの2つを買って勉強することを強くオススメします!!
試験範囲全体の知識を網羅するためのロードマップとして使用した日本統計学会公式認定の統計学2級の教材です。
統計学基礎改訂版 日本統計学会公式認定統計検定2級対応 [ 日本統計学会 ] 価格:2,420円 |
統計検定は1級以外は、2021年7月からCBTでの受験になったため2021年6月までの過去問しかありません。また、2020年11月は試験が実施されなかったので、過去問は全部で6回分入っています。
日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2018〜2021年] [ 日本統計学会 ] 価格:1,980円 |
申し込み方法
1級以外は全てCBTでの受験になるため、会場を探して予約をする必要があります。
予約の流れとしては以下の通りです。
- 株式会社オデッセイ コミュニケーションズのウェブサイトにて希望する地域の試験会場の日程を確認する
- 試験会場を検索して、会場に直接申込みをする。
- 株式会社オデッセイ コミュニケーションズのアカウントを試験までに登録する。
こちらのサイトから予約に進めます。
↓↓↓
https://cbt.odyssey-com.co.jp/toukei-kentei.html
受験料金
統計検定2級だと、
一般価格は7000円
学生価格は5000円
となっています。
※学生で受験をする場合は当日に学生証を持っていく必要があるので注意してください!
試験の持ち物
当日の持ち物は電卓と学生証のみです。
電卓は「√」の計算ができる電卓を持っていくようにしてください。ルートの計算ができる電卓ならなんでもいいです。実際、私は300円の電卓を買いましたが何の不自由もなく十分でした!
筆記用具や計算用紙・分布表は試験会場で用意してくれているので問題ないです。
画面の端に残り時間が表示されるので時計を持っていく必要もありません。
補足として、
最初の画面には問題数32問と表示されますが、最後の2問は1問につき小問2つの構成なので、実質34問であることに注意しましょう。
回答方法も選択肢をラジオボタンで選択するか、選択肢の番号をテキストボックスに入力するか、2つの回答方法があるので注意が必要です。
合格体験記
ここからは、私が統計検定2級を受けた合格体験記を書いておきます。
他の受験生の勉強法が知りたい
なんで統計検定を受けたのか知りたい
合格して何が変わったのかが知りたい
という方には参考になると思うので、是非ご覧ください!!
受験をしようと思った理由
受験をしようと思った理由は大きく2つです。
1つ目は、単にデータサイエンティストや統計学に興味があったから
2つ目は、大学の夏休みを利用して資格を取得したかったから
データサイエンティストには情報リテラシー・統計学・プログラミングスキル・機械学習・深層学習などなど身に付けるべきスキルがたくさんあります。
その中で、機械学習や深層学習などは発展的内容であるため除くと、情報リテラシーは2020年12月に基本情報技術者試験を取得しており、プログラミングスキルに関しては大学でPythonやC言語などを一通りやっているので、今回統計検定を取得しようと思いました。
本当は準一級を受験しようと思ったのですが、1ヶ月でバイトやインターンをやりながらだとできる気がしなかったので、今回は二級を受験することにしました(笑)。
勉強開始時の学力
統計検定を受験しようと思い、調べ始めたのは2022年8月の後半です。
その頃の私の学力は、統計学に関する知識はほとんどありませんでした。大学受験を一般受験しているので、確率に関しては自信がありましたが、統計に関しては、大学一年次の講義(2年前)の期末テスト直前に暗記して乗り切ったようなレベルなので見たことはあるけど全く理解していないというレベルでした。
ただ、統計学には興味があったので、勉強することについては全く苦になりませんでした。
つまずいた範囲
過去問を解いてつまずいた範囲は2つありました。
第一種過誤、第二種の過誤の理解と解き方
カイ二乗検定・T検定・F検定の関係性
この2つです。
どちらも解答を見れば納得はできるのですが、自分で解けるようになるまでには少し時間がかかりました。
この2つの範囲に関しては、参考書を読み込むのではなく、youtubeで対策をしました。理由は図を使った解説を見た方がイメージを持って理解できるからです。
勉強法とスケジュール
参考書と過去問を買って勉強を開始したのは2022/9/5です。そして、受験日が2022/10/12です。
勉強時間の総量としては60時間ほどです。
参考書の周回には15時間ほどしか使わず、わからないところは付箋を付けておくだけで最初は飛ばし飛ばして理解出来るところだけを進めました。
その後に、youtubeの「とけたろう」というチェンネルで分からない分野を理解して参考書の問題を解くことを繰り返しました。これには20時間ほどを費やしました。
次に、過去問いて復習。解いて復習。を5年分繰り返しました。これは1つの過去問につき3時間程度なので15時間かかりました。
最後に、参考書の解けなかった問題だけを繰り返し行ってほとんど全て根拠も完璧にして解ける状態に仕上げました。過去問の正答率が平均して7割だったので過去問2周目は10時間ほどで終えることができました。
過去問5回分の初見での点数は以下の通りです。初めの一回目はかなりやられています(笑)。
合格後の気持ち
大学生活で統計やデータサイエンスの実務を行っているわけでは無いので直接的な影響は少ないです。
しかし、日常的にデータを見たときに考える思考の幅は間違いなく広がったと感じています。特にデータを見た時にそれぞれの数値が何を意味しているのか。それは妥当な数字と言えるのか。そしてその数値から何が推測されるのか。などを統計的な観点から判断できるようになりました。
しかし、統計検定2級程度ではまだまだ実務として使えるレベルでは無いので、私自身も今後は統計検定準1級にも挑戦していこうと思っています!!
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